*バルセロナ~Dos Cielosレストラン*

半年はかかると言われている、ヨーロピアンの配偶者としての5年間の滞在許可が、あっけなく1ヶ月半で下りてからすぐに決まったJ氏のバルセロナ出張。
こうしてついに念願のスペイン初上陸が叶いました!
しかも出発はJ氏の誕生日の翌日。
ご飯もおいしいというバルセロナで、「そうだ、ディナーをプレゼントしよう」と思いつき、バルセロナにある一つ星レストラン全てを調べてみることに。
それぞれの料理の特徴とお店の雰囲気などを見て、ここだ!と思ったのがこのDos Cielosレストラン。
1ヶ月前に予約の電話をしたのに、すでに土曜日は満席で、なんとかその前日の金曜日に予約を取ることができました。

レストランは中心地からはちょっと離れた高層ビルの24階にあります。
席を案内されてついていくと、どうみても向う先に見えるのはキッチン。
初めて見る造りですが、席に着く前に必ずキッチンの横を通るようになっているんです。
そしてそのキッチンでシェフが迎えてくれて、シェフとちょっとおしゃべり。
席はキッチンの目の前でした。
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シェフは双子の兄弟だそうですが、キッチンにはそのどちらかが入るようです。
どちらにしてもとても物腰の柔らかい、なかなかのイケメン。
メニューを見るとMenu Degustationに食べたいものが詰まっていましたが、メインのお肉「子ヤギの肉」に抵抗があり、シェフに相談したら「好きなものを選んでいいよ」と言ってくれたので、アラカルトにあったイベリコ豚に変えてもらうことに。


Menu Degustationスタートです☆
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パンとオリーブオイル。
パンは自家製で6種類。ドライフルーツ入りのブリオッシュ、オリーブパン、ホワイトブレッドの3種類しか食べられなかったけど、そのどれもとてもおいしかったです。
スペイン品種のオリーブオイルもとてもおいしい。

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アミューズの2品。
左がサクサクのパータ・フィロ(みたいなの)の中にチーズのクリームを入れて、上からトリュフをまぶしたもの。
右はコロッケ。
若干チーズが苦手な私も、このサクサクはおいしかった。

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ここから前菜が4品続きます。
1品目は、海藻のチュイルでふたをしたガラスの中にえびのカクテル(だったはず)が入っています。
えびのカクテルもおいしく、このチュイルが食感もいいし海の香りもして、とても面白かったです。
このガラスの容器、スガハラのものにそっくり。。。

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2品目は、トリュフの乗ったサラダにマッシュルームのソースがかかっています。
ちょっと白っぽく見えているキノコはえのきだと思います。
ブイヨンをゼリー状にして乗せられていたり、すごく手の込んだ楽しいサラダですが、マッシュルームのソースが濃い味なのでこの量でちょうどいい感じです。

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3品目は、42種類の野菜や海藻などを使った一品。
黒いのはきくらげだし、白いシメジもオクラもいて、ここでも日本の食材が見られます。
シェフに聞いたら、あまり意識していなかったそうで。
ブラジルにもレストランを持っていて、ブラジルは日本食レストランもたくさんあるからそこで知らず知らずのうちに食べて身近なものになっていたのかもしれない、とのことでした。

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前菜最後は、フォアグラのラビオリです。
正直フォアグラもちょっと苦手なんですが、ラビオリという食べ方は初めてだったのでまた違っておいしく食べられるかも、と思ったのですがやっぱり苦手は苦手でした。
ソースはこちらもやはり濃い目でしたが、J氏はおいしいと言って食べていました。

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そろそろお口に変化が欲しいなぁと思っていたところへ、このお魚。
とてもおいしかったです。
Poisson blanc(=White fish)と書いてあって、和食のお店でも英語のメニューで同じように書いてあるのを見ましたが、「白身の魚」ということでしょうか?
なかなかに大きな括り。。。
たらのように身が崩れやすいお魚でしたが、それにトマトとポロネギが付け合せてあって、とてもシンプルでおいしい!
もう少し食べたいけど、という量もちょうど良かったです。

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左がメインで私が頼んだイベリコ豚。右が子ヤギのお肉です。
このイベリコ豚もおいしかった!皮はカリカリですが口の中であちこちつつく感じはまるでなく、お肉はしっとり柔らか~い。
付け合せの洋ナシが口の中をさっぱりしてくれて、最後までとてもおいしかったです。
写真では黒くてなんだかよく分かりませんが、子ヤギの肉の方はほかのどのお肉とも全然違う食感と味でした。
思ったほどの臭さはなかったのですが、やっぱり子ヤギというイメージが先行してしまって、いろんな意味で何ともいえない後味。
J氏も豚の方がよかったかなぁとの感想。


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デザートの前にJ氏がいくつかチーズを頼みました。
ブルーチーズとヤギのハード系と同じくヤギのソフトチーズ。
どれもとてもおいしかったということでした。

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左がプレデセールのパイナップルのアイスで、はちみつのソースがかけられています。
横に添えてあるパイナップルの上にミントが乗せられていて、ピニャコラーダみたいでおいしかったです。
デザートはブルーベリーのムース、ヨーグルトのババロア、ピスタチオ(とナッツ?)のクッキー、ヨーグルトのアイスクリームが順に重ねられていて、輪っこになっているラングドシャのような生地もベリー味という、とても手の込んだものでした。
白いボール状のクッキーの中には、ドライブルーベリーが入っているという凝りよう。
それぞれのクッキーはすごく良いアクセントになっているし、とてもおいしかったです。

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食後のコーヒーと一緒に出てきたのは、なんだか宝石箱みたいな箱。
中をあけてみると、チョコレートのムースが入っていました。
おいしかったし面白いサプライズではあったけど、欲を言えばいくつかのプチフールが楽しめる方がよかったかな。

コースメニューを取るとメインあたりで満腹になってしまうことがあるんですが、今回は最初から最後まで、本当においしく食べることができました。
全てのテーブルをシェフが回り、メニューについて相談して、シェフがオーダーをとります。
オープンキッチンをこれほどフル活用しているシェフはいないだろう、というくらいお客さんとの会話を大切にしているシェフでした。
そして、シェフは直接料理に手を出すことはなく、料理が出される前の最終チェックと、それぞれのテーブルの詳細をメモしているだろう紙とにらめっこをして、常に最良のタイミングで納得のいく料理を出すことに集中していた姿が印象的でした。

今回食べたメニューが95€でしたが、それに+42€で料理に合わせたワイン4種類とデザートワインがつけられます。
J氏はもちろんワインも付けたんですが、料理との相性がよかったみたいでとても気に入り、毎回次のワインに行く前にグラスが空いてしまったんですが、そのたびにソムリエの方がちょこっとついでくれてサービスしてくれました。
すべてスペイン産のワインだったと思いますが、どれもおいしかったそうです。

客席が9席しかないのに対して、料理人はシェフを合わせて7人、サービスはソムリエを合わせて4人という、とても贅沢なレストランでした。
おいしい料理と行き届いたサービスに大満足!
次回バルセロナに来たときはぜひまた来たいと思います。
by yukochocolat | 2012-03-04 02:16 | おいしいもの見つけた | Comments(0)
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